心の病 改善への真実 「先生、私が生きている意味ってあるんですか?」 ぐったりやつれた姿で、今にも消えそうなか細い声で私に言った、最初の言葉でした。 その女性の名は、佐々木景子さん。 まだ29歳の景子さんは、顔色も悪く痩せていて、今立ち上がったら倒れてしまいそうな そんな印象でした。 景子さんは3年ほど前からうつ病になり、最近通院し始めたのですが症状は改善されず 知人の紹介で私のカウンセリングルームに訪れたのです。 景子さんは東京の大学を出て、そのまま大手の旅行会社で働いていたそうです。 仕事は順調、人間関係も良好で毎日が本当に充実していた、と話していました。 ところが26歳の時、ご実家のお父様が倒れたと連絡が来ました。 景子さんのご実家は広島県にあり、小さなスーパーを営んでいました。 お母様は、幼い頃に他界されたそうですが、お兄さんが一人いらっしゃいます。 ですが、仕事で海外にいるため帰って来ることは出来ませんでした。 一時的に広島に帰った景子さんは、あまりにも痩せて小さくなってしまったお父様を見て 愕然としました。 そして、こう思いました。 「私がお父さんを支えなければ・・」 責任感の強い景子さんは、東京での仕事を辞めて広島に戻りました。 そして、スーパー経営を一人でこなしたのです。 慣れない経営 1から始める人間関係 何もかも初めてな上、お父様の看病と、自分の時間はほとんどありませんでした。 「私、何してるんだろう・・」 |