それでは、今お使いの参考書はとりあえずクローゼットの奥にでも押し込んでもらって、 この手紙を一気に最後まで読みきって下さい。 これは2年ほど前、韓国ドラマにハマリ、そのまま勢いで、 韓国ドラマサークルにも入会したMさんが、私の家にやって来た時のお話です。 (プライバシー保護のため、実名は伏せて掲載しています) 「いい加減にしてよ…一体いくら教室にお金をかけたと思ってるの…」 サークルメンバーの勧めで入会した韓国語教室へ半年通い、 1日1〜2時間は参考書とにらめっこしながら韓国語を勉強していると言うMさん。 私より6つ年上で、私の住んでいる団地の隣の棟に住んでおり、 旦那どおし仲が良かった事から、自然と、私とMさんも韓国ドラマについて、 熱く語り合う仲になっていきました(笑) そんな彼女が一気に自信を失くしてしまったのは、 サークルの友人3人と一緒に韓国旅行に行った時の事でした。自分なりに一生懸命勉強したのに、 現地の店の人の話が早くて全く聞き取れず、 ハングル文字も、なぜか教材の例文のように読めない… そんな状態のMさんの横で、 楽しそうに韓国語で談笑するサークルの友人… 4泊5日の楽しいはずの旅行がとっても長く感じたそうです。 そしてサークルのメンバーと自分の韓国語能力の差に劣等感を持ち始め… 「やっぱり才能とか必要なのかな?」 「はじめるのが少し遅かったかしら…」 私:「…………」 Mさんの話を聞いていて、 凄く心が痛んで罪悪感に襲われたのを覚えています。 と言うのも、本当ならもっと前に Mさんに私の知っているある方法を教える事はできたんです。 短期間のうちに韓国語教室にも通わず、高額な教材を使わずに、 ある程度の日常会話が身についてしまう方法を… でも私には教える事ができませんでした。 いえいえ!そんな意地悪がしたかったとかではないですよ!?(笑) ただ彼女のプライドを傷つけたくない、目上の人にアドバイスなんて… と、ずっとその方法を教える事ができなかったんです。 今考えるとおかしな話ですよね。 そんな私ですが、この時ようやくMさんに全てを打ち明ける決心がつきました。 私:「Mさんは、韓国語を覚える時○○してますよね?」 Mさん:「ええ、だってそうしないと覚えられないでしょ?」 私:「じゃあまずは、それをやめちゃいましょ。 そして今度から○○を意識してみて下さい。」 Mさん:「へぇ〜でも、これなら確かにわかりやすくなるかも…」 私:「ですよね!そしたら、その次は…」 ―そして約30分のプチ講義が終了して― Mさん「まさか○○から、韓国語を覚えられるなんて思わなかったわ」 私: |