ebookページ 中学英語、 英語専攻の大学生も わかっていない! 高校まで 英語の偏差値がよかった学生たち、 何をどう教わってきたのか?! たとえば、"I go to school."って、どういう意味? 彼らはきまって「私は学校へ行きます」と訳します。 え? 「行きます」って、いつ行くの? あした? 来年? たとえば、「私には母がいません」は英語で何と言う? 大学生の90%以上は、"I don't have my mother." と答えます。 「私には、私の母がいない」と日本語でも言いますか?! だれの母ならいる、と言うのでしょう? 日本語と英語はちがう、という思いこみが強いから、まちがえるのです。 「語順は、日本語と英語とではまるでちがうじゃないか!」ですって? たしかに、ちがいます。しかし、ある一点がちがうだけで、順番は同じ理屈でできています。 その理屈がわかれば、「なあんだ、日本語も英語も似たようなものだ」と思えてきます。 「いや、現在完了は日本語にはないだろう」って? とんだ思いちがいです。おおあり、じゃないですか。 「三単現のsは、日本語にはぜったいない!」 そりゃあ、s はないけど、似た言い方があるじゃないですか。 進行形になぜ be動詞 を使う? 日本語を考えればわかります。 受け身にもなぜ be動詞 を使う? 上の応用です。 その「be動詞」って、どういう意味? 「です」だなんて言ったら、話になりませんよ。 そんなの、文末の調子を整えるための日本語特有の付属語にすぎません。 「です」を言わなくても日本語の文は成立します。 "I am 14."なら「私、14歳」で済みますね? だから、「be動詞」を「です」と同じにされては、たまりません。 じゃ、「=」(イコール)の意味? そう思う人は多いけど、ちょっとちがいます。 ことばを使う人間の頭のしくみに目を向けることです。 それぞれの単語自体は、もちろんちがいますよ。 でも、単語を組み合わせて文を作るしくみは、似たようなものです。 人間のことばは、外見はそれぞれちがっていても 同じ人間だからこそ、しくみは似てくるのです。 つまり、ことばを使う人間の頭のしくみに目を向ける、ということです。 改訂版 やまもと しゅうすけ ジョン フォスター 本書は、心理学をベースにした英語の本です。 といって、心理学の話を長々とつづけるわけではありません。 こむずかしい理屈も出てきません。 第1章のはじめのほうで、心理学のある知識を一つ説明するだけです。 それも、かんたんな話です。中学生でもすぐにわかります。 その「一つ」が本書の全体につながっていきます。 ただ一つの心理学情報が、 英語を見るあなたの目を変えます。 英語を学ぶ(教える)強力な道具になります。 それこそが、 「日本語も英語も似たようなもの」と感じさせてくれる道具なのです。 あなたは日本語がわかりますか? 「わかる」って、ごくふつうに、です。 中学生前後くらいの日本人なら、自分がふだん使ってる日本語はわかるでしょう。 こういう日本語はこんな場面で使う、という感覚はだいたい身についていますね。 むずかしい日本語の話ではありませんよ。 ごくふつうの日常的なことばのことです。 そういう意味で「日本語がわかる」なら、英語もわかります。 ただし、心理学の単純な知識を一つだけわかってくださいよ。 |